やつれはてた姫を見て、哀れに思った権太夫は、家に連れ帰り、姫から一部始終を聞きました。権太夫夫婦はいっそう哀れに思って大事にしましたが、姫はふと病の床についたかと思うと、間もなく亡くなってしまいました。夫婦は嘆いて、清らかな唐びつを作って、姫のなきがらを納めて大切にしていました。